研究レポート

議員ホームページの調査・分析でわかったことをレポートしていきます。

研究レポート一覧

【地方選挙におけるネット戦略(8)】

先日の東京都議会選挙で得た私の学びをこちらで公開している、今回はその8回目です。
(もちろん肝心な部分はオープンにできませんので、気になる方は個別にご相談下さい)

残念ながら、訪問者の満足度に対してマイナスに作用するサイトというものがあります。
例えば、このようなサイトです。
・スマホで見たら、スマホレイアウトに対応していなかった
・探したい情報がどこにあるのかわからない、たどり着かない
・ずいぶん(開設時からや1年以上)更新されていないサイト
・明らかに、ずいぶん前に自作したと思われる、素人感いっぱいのサイト
・リンク切れや工事中があるサイト
・動画の作りが雑で、何を訴求しているのかがわからない

むしろこのようなサイトは、見られることで票が逃げていく可能性が高いサイトです。
浮動票であれば、まさにその可能性は高いです。

ずいぶん昔、Webサイトのトップページで動画が動いて、その間、操作を待たされるなど、最初は物珍しくインパクトもあったわけですが、今はあまり喜ばれません。
ましてや、スマホの小さい画面でチラチラと動くのは、目障りだったりもしますし、必要以上に画面の面積を占有するのはおすすめできません。
また、情報量がぎっしりのパソコン用の画面をスマホ画面に押し込めてしまうのは、視認性や操作性が悪くなりますし、ウンザリして、離脱されがちなサイトになってしまうことでしょう。

選挙戦が進むに連れて、投票日の直前や当日には確実にスマートフォンからのアクセスが増えますから、その前提でサイトは作っておく必要があります。
直前にサイトを比較された状態で勝ち残るためのサイト作りです。

<つづく・・・>

2017年7月20日 | カテゴリー : 研究レポート | 投稿者 : hironori@hideshima.org

【地方選挙におけるネット戦略(1)】

今回から何回かに分けて、先日の東京都議会選挙で得た私の学びをこちらで公開していきたいと思います。
大逆風の中、大苦戦、大惨敗の自民党でしたが、当方は自民党の現職議員候補者のWebサイト2件の制作と運用を担当し、いずれも当選を果たし、「都議会選挙勝率10割のWeb屋」です。
(もちろん肝心な部分はオープンにできませんので、気になる方は個別にご相談下さい)

選挙運動期間中の世論調査で、「投票に行くか?」「投票する人は決めたか?」などというアンケート結果がテレビなどで報道されていますが、その時点では「(投票先を)まだ決めていない」という人が結構多いようです。

実はこの様子は、候補者のWebサイトのへのアクセス状況でも見て取れて、選挙の告示とともにほぼ右肩上がりで日々のアクセス数が増え、投票日の前日(土曜日)に大幅に増え、投票当日には、さらにその数は増えます。
アクセス数のピークはまさに投票当日にやってきます。
(実際にどれくらい増えるのかは当方に問い合わせ下さい)
投票日当日まで、誰に投票しようかという、いわゆる浮動票の方のアクセスが集まるわけです。

しかも、アクセス状況を分析していくと、投票日前日や当日のサイト訪問者は明らかにこれまでの訪問者と属性(年齢や性別)が異なっていると思われる傾向のデータが集まり、この様な人々はこれまで訪問者とは違った動向をたどることまでがわかりました。

また、検索エンジンからのアクセスでは無く、「あるサイト」からのリンクでのアクセスが圧倒的に増えます。投票先に迷った有権者が投票直前まで、候補者のサイトを比較している様です。

<つづく・・・>

2017年7月15日 | カテゴリー : 研究レポート | 投稿者 : hironori@hideshima.org

【地方選挙におけるネット戦略(2)】

何回かに分けて、先日の東京都議会選挙で得た私の学びをこちらで公開している、今回はその2回目です。
(もちろん肝心な部分はオープンにできませんので、気になる方は個別にご相談下さい)

今回は、「アクセスデータ分析」が大切なわけ、がテーマです。
Webサイトへのアクセス分析にはGoogleAnalyticsが最も適していると思いますし、実際にその設定をされているサイトは多いのですが、定期的な分析を行ったり、業者から適切なレポートを受けているケースはかなり少数の例になってしまいます。

通常の商売においては、それほど緊急性はないかもしれませんが、選挙の際には時間が限られていますし、次の機会となると4年を待つことになりますから、悔いを残すこと無く、万全の構えで望む必要があります。

選挙に際し、その中で私が最も注目している指標のうちの1つは、「アクセスの場所」です。
そのサイトへの訪問者がどこからアクセスしてきているかのデータです。
その選挙区の有権者がどれほど見ているかということです。
投票日が近づくに連れて、自分の選挙区からのアクセスが実際に増えるのかに注目します。
街頭演説や個人演説会の直後に、この数字(アクセス数も含めて)が好転した時には、その手応えを感じる事ができます。

このあたりのデータは、Facebookやブログサービスでは把握が困難です。
また、SNSでの反応を過信すると、大きく躓くことにもなりかねません。
このあたりの話題は次回紹介していきます。

<つづく・・・>

2017年7月16日 | カテゴリー : 研究レポート | 投稿者 : hironori@hideshima.org

【地方選挙におけるネット戦略(3)】

何回かに分けて、先日の東京都議会選挙で得た私の学びをこちらで公開している、今回はその3回目です。
(もちろん肝心な部分はオープンにできませんので、気になる方は個別にご相談下さい)

今回は、「SNSの弱点」、がテーマです。
Facebookやブログサービスなどは、専門的な知識が無くとも手軽に、しかも(ほとんどが)無料でスタートできるのが魅力ですね。
しかし、これらには大きな弱点があります。

まず、有権者がWebサイトを訪れて、トップページの次に見るページは、「プロフィール」で、その次が「政策・公約」です。
有権者が求めている情報の優先順位が、「プロフィール」と「政策・公約」ということです。
このリクエストをFacebookやブログで満たすことはなかなか難しいです。
また、せっかく重要な投稿も時間の経過とともに、埋もれてしまって、検索すら困難なため、見てもらえなくなってしまいます。

選挙期間中、Webサイトでのブログ的な活動状況にはあまりアクセスが集まりません。
検索やリンクから初めてそのサイトにたどり着いた人は、あまりそのような情報に関心がないようですし、そもそもそのような人の滞在時間は短く、見てくれるページ数は少ないですから、当然の動向と思われます。

SNSは既に面識があるなどの、いわゆる固定客を相手にしたネットワークですから、選挙期間中に新たな支持者を獲得するには適していません。
それと、お友達が「選挙区外」の人であることが、結構多かったりしませんか?

実はSNSにはもう1つ大きな罠があって、それは「いいね!」ってやつです。
詳しくは、また次回に。

<つづく・・・>

2017年7月16日 | カテゴリー : 研究レポート | 投稿者 : hironori@hideshima.org

【地方選挙におけるネット戦略(4)】

何回かに分けて、先日の東京都議会選挙で得た私の学びをこちらで公開している、今回はその4回目です。
(もちろん肝心な部分はオープンにできませんので、気になる方は個別にご相談下さい)

今回は、「SNSの弱点」についてさらなる考察です。
例えばFacebookの面白さの1つに、「いいね!」などの反応があります。
何かを投稿した場合、その「いいね!」の数に一喜一憂したりした経験はありませんか?。

しかし、この「いいね!」の数はあまりあてになりません。
それは実に多くの人が軽い気持ちで、「いいね!」を付けているからです。
皆さんにも経験があると思います。
見込み客は多いものの、肝心の契約が決められない営業マンのような状況です。

あるサイトのリンクを投稿して、そのサイトへの誘導を図った例で、実際にサイトにアクセスしてくれた件数は、「いいね!」の数の約1割しかなかった事がありました。
実際にその内容の善し悪しを検討することなど無く、投稿者や「いいね!」している人で判断して「いいね!」している人が多いということです。

「いいね!」の数でその投稿の内容が支持されたかどうかを判断するのは難しいわけです。
ましてや、お友達ばかりのネットワークですから、選挙期間に新たな支持者を獲得するメディアとしての過度の期待は禁物です。
「Facebookがあるから、Webサイト(ホームページ)は、いらない!」って考えでいたら、痛い目にあうと思います。

<つづく・・・>

2017年7月17日 | カテゴリー : 研究レポート | 投稿者 : hironori@hideshima.org